整備中
角田メソッドは、本来、人が「大人になる基礎経験」を経験することで、
問題行動や症状を減弱・解消させる方法の一つです。
赤ちゃんが社会性のある大人になるために必要な経験(=大人になる基礎経験)
を順に上げていくと、①微笑み、②場所見知り、③人見知り・後追い、
④言葉でのやりとり、⑤譲ったり・譲ってもらったり、交渉、⑥3人遊び、
⑦畏怖心の7つとなります。この7つの発達課題を9歳頃から客観視(意識化)する
作業を行い、20歳頃「これが私」と大人の自覚が持てると考え、私はこれを
「二段階人格形成論」と名付けました。
問題行動や症状の原因は、この「大人になる基礎経験」をする過程で、適切な
関わり方を親や育ての親にしてもらえなかった結果であると考えます。
一般的には、問題行動や症状が明らかになったとき、問題形成の分析や原因探し等
を行い、投薬、手術、精神療法、心理療法、カウンセリングなどの方法で問題解決に
取り組みます。これらの問題解決方法の大半は、医療行為である投薬や手術以外、言葉の
やりとりによる問題解決法を行っていますが、近年、従来の問題理解と解決法では
期待するような結果が得られにくくなっています。
それは、「育ち」の格差が目立ち、より未熟な段階の人が多数派になっているからでは
ないでしょうか。未熟な人というのは感情を押し殺している人、スキンシップを拒んで
いる人、強いこだわりを持っている人、孤独、孤立している人などです。これらの人は、
スキンシップを伴う人としてのより基礎レベルの経験をしていないため、問題の解決には、
より基礎レベルすなわちスキンシップの伴う経験が必要なのです。この切口は、学童期や
思春期以降の大人にはスキンシップを行わないことになっている医学や心理学とは
異なるものです。
問題行動や症状に気が付いたら、「親」や「育ての親」は気が付くことが今になった
ことを、まず、子どもに詫びることです。そして今からでもやり直しができるので一緒に
頑張ろうと関わるのです。不足している乳幼児体験つまり基礎経験を経験できれば、問題
行動や症状は減弱され、やがて解消されます。
発達課題の中でもより基礎となる①微笑み、②場所見知り、③人見知り・後追い経験は
スキンシップとともに経験することです。乳幼児は「親」や「育ての親」で経験できますが、
学童や思春期以降の大人は、本人が家族や子どもなど自分がしてもらいたい人に頼んで、
「不足している乳幼児体験」を経験させてもらうように勧めています。
「赤ちゃんが大人になる道筋」を学習し、気になる問題行動や症状に気が付いたら、何歳
からでもやり直すことはできますので、助け合って育て直しに取り組み、育ち直るように
しましょう。