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最新更新日:2012年12月26日

活動テーマaction thema

二段階人格形成論(臨床学的発達論)の構築

 乳幼児から老人までの心の相談活動に従事してきて、人の一生の“今”に相談に乗ることを学びました。

 昭和58年頃、精神障害者とのデイケア活動を通して「育て直し」を着想し、子ども(人間)は
七つの発達課題をくり返して大人になると「二段階人格形成」なる発達論を構築しました。相談経験に基づいて独自に構築したもので、世界でも類を見ないものだろうと思っています。
 子どもは親をはじめ大人に可愛がってもらうことで、9歳ころまでに、
  ?生きている実感
  ?安全・安心
  ?基本的信頼・家族
  ?言葉によるやりとり
  ?交渉・対等な仲良し
  ?対等な3人組み
  ?学習意欲・勤労意欲
を体験し、9歳頃から自分の情緒体験を客観視する作業をして大人になると考えています。

 したがって、子ども(人間)に問題行動や症状が出たときやそれに気がついたとき、大人は不確かな発達課題(情緒体験)を達成するように関わるという「育て直し」を子ども(病んでいる人間)に行うのです。また、子どもが生まれたら、七つの発達課題を達成するように発達過程に合わせて関わることで、子どもは健全に育って大人になるといえます。現在も、相談・援助(カウンセリング、ケースワークなど)活動を通して、検証に努めています。

 育ちの低さやゆがみで悩んでいる人間を理解する(見立てる)ときに、発達(7つの乳幼児体験の達成段階)の視点で理解します。そして、親、保育者、教育者などは、子ども(人間)が“今”取り組もうとしている発達課題を達成するように関わります(指導・援助します)。すると、子ども(人間)に変化・成長の動きが見られます。すなわち、情緒体験に注目して「育て直す」作業に取り組むことで、子ども(人間)は「育ち直る」すなわち生きる元気が出てくる事例を数多く見てきています。

Summary
I advocate my theory, “Human Development through Two Stages.” It is based on the observations I have made at teaching, counseling and on other occasions. We reach maturity through the two stages of development: we first have direct experiences of such developmental tasks as smiling, holding to and being held in arms by parent or caretaker, verbal communication and etc. until age 9, and then we learn to objectify what we have experienced. Lack of the experiences in infancy and childhood causes troubles as we grow up.

I came up with this idea by observing what is common to the people who overcame developmental problems with the help from caretakers like parents or counselors, and people who had no problems. Whoever takes care of sufferers is expected to help them go through the developmental process without skipping any task we are supposed to do when we grow up. I would like to call this relationship between sufferer and caretaker,
“Sodate-naoshi (re-raising children for caretakers)” and “Sodachi-naori (re-growing up for sufferers)” in Japanese.

I apply this theory to finding solutions in the field of child-raising, education for
would -be preschool teachers, and therapy.

I wish my theory be given more recognition.


実践と検討を繰り返す事例検討への援助

 子ども(人間)の発達には、家庭教育(親子3世代の関係)が第一ですが、次に保育園や幼稚園での保育が、子どもにかなりの影響を与えています。 そこで、一人ひとりの園児を発達課題の達成段階で見立てて、発達課題が達成するように関わることを、保育者への援助活動として行っています。
 定期的(1〜2ヶ月に1回の割合)に繰り返し事例検討することで、保育者と援助者とが子どもの「育ち直り」に責任を果たすように心がけています。事例検討を重ねるにしたがって、明らかになってきたことは、順次学会、研究会、雑誌などに発表しています。

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